出会い系で本物の金持ちに会った話②
前回までの話はこちら
アルコールはNGということでソフトドリンクで乾杯です。
Sさんのほうが年上ですが、事前のLINEの段階でタメ口でいいと言われていたのでタメ口で話します。
φ「体調悪いのに来てくれてありがとう。普段はお酒よく飲む方?」
Sさん「いつもは飲みますよ。ジントニックが好きです」
φ「どこらへんで飲むの?」
Sさん「〇〇ホテル(超高級ホテル)とか、〇〇ホテル(こっちも超高級)で飲みます。お父様や家族で行くことが多いですね」
φ「へ、へぇ~」(次元が違いすぎる……」)
このあたりからSさんをこんな居酒屋に連れてきては行けなかったのではないかと思い始めます。
φ「そういえばLINEのプロフィール画像の犬は自分で買ってるの?」
Sさん「そうです!あの犬だけは自分で飼っています」
φ「だけは……?」
Sさん「他にも父が大型犬を1匹とイグアナを1匹、あと……」
ここからたくさん動物が出てきます。
中にはそれ動物園でしか見たことないけど?というような動物もいました。
φ「大家族だね」(語彙力低)
しかし、Sさんの秘密はこれだけではありませんでした。
φ「いつも休みの日は何してるの?」
Sさん「休みというか仕事が週に2日ぐらいしかないんですよね。あとは遊んでます」
どうやら家族で何らかの事業をしているらしくほとんど働かなくていいらしい。
φ「すごいですね……」
自分が大学で一生懸命勉強して、いずれは社会に羽ばたいていく
その事実が段々とバカらしくなってきました。
世の中には本当に遊んで暮らせる人がいるのかと、この時ほど自分が惨めに思えたことはありません。
おまけにSさん美人だし。
容姿端麗なお嬢様、非の打ち所がないですよね?
そんな話をしているうちにいい時間に。
φ「そろそろ帰りましょうか」
店員さんにお会計をお願いし、伝票を確認。
こちらが財布を出したところでSさんからひと言
Sさん「年下の人に払わせるわけにはいかないので伝票ください」
え???
φ「いや、でも僕から誘ったので僕に払わせてください」
Sさん「ダメです」
これ以上私の傷をえぐらないでwwwwww
結局彼女に押し切られ払ってもらうことに。
φ「ありがとうございます……」
気づけばいつからか完全に敬語になっていました。
…………ちょっと一旦腹切ってこようかな?
そこから駅までは敬語で楽しく会話をしつつ戻りました。
雰囲気は良かったのですが、確実に行きの会話とは違う空気が流れていたことでしょう。
駅に着くとSさんはタクシーで帰るということでお見送りをすることに。
φ「今日はありがとうございました。お気をつけて」
Sさん「こちらこそありがとうございました。また遊びましょうね」
そして発進するタクシー。
私は深く頭を下げた姿勢のまま雨に打たれていました。
12月の雨ってこんなに冷たいんだな……
追記:
そんなSさんにも悩みはあるようで
やっぱりその立場にならないとわからないこともあるんだなと改めて気づかされた一日でした。
様々な人と出会い、今まで見えなかったことが見えてくる
これも出会い系の魅力だと思うので、皆さんも気が向いた時にでも挑戦してみては?